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こもれび動物病院

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腫瘍科

最近はワンちゃんや猫ちゃんの高齢化に伴い、腫瘍疾患が増えています。原因は様々ですがその特定の為には、他の病気と同様に血液検査、レントゲン検査、超音波検査が基本です。イボのようになっているできものは、注射針を刺して検査する「針生検」も行います。治療方法は、腫瘍の種類によって外科的切除、化学療法、免疫治療など変わってきます。同じ腫瘍でも、お薬に合うか合わないか、ということもあるので、どのように治療を組み合わせるかはその子によりけりで飼い主様と相談しながら決めていきます。

リンパ腫

白血球の一部であるリンパ球が異常に増殖する悪性の腫瘍です。全身のリンパ節が腫脹する多中心型、胸腔内の胸腺や前縦隔リンパ節が腫脹する縦隔型、消化管に発生する消化管型、皮膚に発生する皮膚型など、発生場所によって症状も異なります。

胸の超音波画像です。胸腺型など、胸部にできる場合には胸に液体が貯まることがあります。真ん中の白いのが心臓で、周りの黒いゾーンが液体です。その量が多いと、心臓や肺を圧迫するので呼吸が苦しくなってしまいます。その場合には、まずその液体を抜いてあげると呼吸が楽になります。

乳腺癌

その名の通り、乳腺にできる腫瘍です。手術で切除をして、良性か悪性かを判断します。
悪性の場合には、化学療法やレーザー治療を組み合わせます。

乳腺癌から肺転移してしまった子のレントゲンです。咳や、呼吸のしづらさが出てくることがあるので、酸素投与なども行うことがあります。免疫力を高め、腫瘍の増殖スピードをゆっくりにして、これ以上腫瘍を拡大させない治療がメインになります。

扁平上皮癌

体表面を覆う上皮の一部である扁平上皮細胞が異常増殖した腫瘍です。上皮細胞ということで、皮膚がある場所ならどこでも起こりうる可能性がありますが、特に鼻、口、足先などで多く報告されています。

親指の所にできた腫瘍です。手術で指を切断する外科手術も治療法のひとつですが、足先は皮膚に余りが少なく、傷がくっつきづらいので、しっかり保護するのが大切になります。

メラノーマ

メラニン色素の異常増殖に由来します。皮膚、口腔内で発生することが多いです。
ほくろの様なものができて、急に大きくなる場合には要注意です。

口の中にできたメラノーマです。黒っぽく盛り上がってくるできものは油断なりません。

脾臓血管肉腫

血管肉腫は、血管内皮に由来する悪性腫瘍です。脾臓や肝臓での発生が多く、心臓内にできることもあります。悪性度は高く、他の臓器へ転移することも多い腫瘍です。良性でも悪性でも、腫瘍が破裂すると緊急手術が必要なこともあり、油断ならないやつです。

お腹の中の超音波画像です。脾臓の一部がいびつに腫れています。これが良性か悪性なのかは、脾臓摘出と病理組織学的検査を行い判断します。